【分散型取引所(DEX)】Uniswap(ユニスワップ)とは?※2023.9.13更新
Uniswap(ユニスワップ)とは
Uniswap(ユニスワップ)とは、
・2018年11月2日公開
・分散型取引所(DEX)
・イーサリアムのブロックチェーンを活用したサービス
・DeFi銘柄などスワップ(交換)可能
・ウォレットと直接紐づける必要あり(メタマスクなど)
・資金を預けることで報酬を得られる(=流動性を高くする為のサービス)
まず、暗号通貨の取引所の運営は大きく分けて2つに分かれます。
運営会社が取引所の管理を行っており、管理者や運営者に暗号通貨を預けて取引を行う取引所のこと。
国内・国外大手取引所「bitFlyer」や「BINANCE」は中央集権型取引所に分類されます。
運営会社が取引所を管理しておらず、投資家同士で取引を直接やり取りする取引所のこと。
今回の、Uniswapは非中央集権型に分類されます。
それぞれの特徴を見てみると、
上記の特徴から非中央集権型(DEX)は、多くの中央集権型の取引所とは異なり暗号通貨の上場審査がないのでどんな通貨でも上場する事が可能です。
売買(取引量)は需要に準ずるため、いずれも一長一短ではありますが、2018年頃にいくつかのDEX(非中央集権型取引所)が公開されておりますが、当時は流動性がほとんどなく上手く機能していなかった印象です。
売買取引がユーザー同士によるものとなりますので、取引の流動性が無ければ成立しない取引所スタイルと言っても過言ではありません。
しかし2020年後半からのDeFi市場の盛り上がりの影響から現在では中央集権型の取引所に換算すると、24時間の取引量は取引量TOP10の取引所と同等の流動性が生まれています。
その中でもUniswap(ユニスワップ)は、中央集権型の取引所で【バイナンス(取引量世界TOPのCEX)】のように、DEX業界ではTOPクラス位置する暗号通貨の取引所となっています。
Uniswap(ユニスワップ)の特徴・仕組み
Uniswapには、主に以下の5つの特徴があります。
・DEXの中でトップの取引高を誇る
・AMM型のDEX
・独自トークン「UNI」を発行
・トークンの上場審査がない
・複数のブロックチェーンを採用している
DEXの中でトップの取引高を誇る
1つ目の特徴は、「DEXの中でトップの取引高を誇っている」ことです。
下の画像は、暗号資産に関するさまざまなデータを分析している「Dune」が公表している、DEX(分散型取引所)の取引高ランキング(画像左)とマーケットシェア(画像右)を表したものです(週間、2023年9月13日時点)。
UniswapはすべてのDEXの中でトップの取引高を誇り、マーケットシェアも56.7%と2位のCurve(23.4%)の2倍以上の大きさとなっています。
AMM型のDEX
2つ目は、「AMM型のDEX」であることです。
一般的に、暗号資産取引所は「従来型(オーダーブック方式)」と「AMM型(自動マーケットメイカー方式)」の2種類に分類されます。
従来型のオーダーブック方式とは、中央集権取引所(例:Coincheck)で採用されているシステムであり、売り手が売りたい値段を提示し、それに買い手が応じることで取引が成立します。
一方、Uniswapが採用しているAMM型(自動マーケットメーカー方式)とは、スマートコントラクト機能を用いることで、人の手を介さずに自動で取引を行うことができるシステムを指します。
AMMではオーダーブックを使って取引をするのではなく、流動性プールを利用してトークンのスワップ(交換)やNFTの売買などを行います。スワップに用いる暗号資産をユーザー同士で特定のプールに蓄えておき、スワップする際にはプールに預けられているトークンを使用することで、第三者を介さずに取引を行うことができるのです。
なおUniswapでは、プールにトークンを預けて流動性を高める貢献をしたユーザーに対して、報酬が与えられます。具体的には、流動性を提供している通貨の取引がUniswapで発生した際に、取引手数料の一部がガバナンストークンの「UNI」で還元されます。この仕組みのことを、「流動性マイニング」もしくは「イールドファーミング」と呼びます。
独自トークン「UNI」を発行
3つ目の特徴は、「独自トークンのUNIを発行している」点です。
UNIはUniswapのガバナンストークンです。Uniswap内のさまざまな運営方針を決める投票や、流動性マイニングの報酬などで利用されます。他の暗号資産と同じように取引所にも上場しており、時価総額で19位(2023年3月16日時点、CoinGecko調べ)にランクインするほどの高い人気を誇っています。
トークンの上場審査がない
4つ目は、「トークンの上場審査がない」点です。
Uniswapでは、中央集権型取引所(CEX)が行なっているような暗号資産の上場審査がなく、ERC-20トークンであればどのような通貨でも上場することが可能です。
そのため、Uniswapでは1,500種類以上というCEXでは考えられないような膨大な数のトークンを取り扱っています。
複数のブロックチェーンを採用している
5つ目の特徴は、「複数のブロックチェーンを採用している」点です。
リリース当初、Uniswapはイーサリアムのブロックチェーン上でのみ稼働していました。しかし、取引の一極集中によるガス代の高騰や取引処理の遅延などの問題発生を受け、その解決策として2021年からOptimismやPolygonなどのブロックチェーン上でもサービスの提供を始めました。
2023年3月現在、Uniswapは以下の6つのブロックチェーンに対応しています。
・イーサリアム
・Polygon
・Optimism
・Arbitrum
・Celo
・BNB Chain
Uniswap(ユニスワップ)でできること
➀暗号資産のスワップ(交換)
➁NFTのトレード
➂流動性マイニング
暗号資産のスワップ(交換)
Uniswapの代表的なサービスとしては、「暗号資産のスワップ」が挙げられます。
Uniswapでは、ユーザーはネットワーク手数料を支払うことで、自身が保有するERC-20トークンを他のトークンと交換することができます。なお、スワップ時の交換比率はその時の相場に応じて自動的に計算されます。
NFTのトレード
Uniswapでは、暗号資産だけでなく「NFTの売買」を行うことも可能です。
2023年3月現在、Uniswapでは以下のようなNFTタイトルを取り扱っています。
・CryptoPunks
・BAYC(Bored Ape Yacht Club)
・MAYC(Mutant Ape Yacht Club)
・Doodles
・Otherdeed for Otherside
・Moonbirds
・Azuki など
流動性マイニング
Uniswapでは保有するトークンを一定期間預け、流動性を提供することで独自トークン「UNI」を受け取れる「流動性マイニング」というサービスも提供しています。
一般的な中央集権型の取引所ではオーダーブックを利用して取引を行うのに対して、Uniswapでは流動性プールを利用してトークンのスワップを行います。スワップに用いる暗号資産はユーザー同士で特定のプールに蓄えておき、スワップ時には必要な数量だけそこから引き出す形で取引を行います。
そしてUniswapでは、プールにトークンを預けて流動性を高める貢献をしたユーザーに対して、取引手数料の一部が「UNI」で還元されます。この仕組みのことを、「流動性マイニング」または「イールドファーミング」と呼びます。
報酬として手に入れたUNIはUniswapはもちろん、Binanceなどの外部の取引所でも他のトークンと交換したり、売却したりすることができます。
Uniswap(ユニスワップ)と連携可能なウォレット
・MetaMask(メタマスク)
・MyEtherWallet(マイイーサウォレット)
・TrustWallet(トラストウォレット)
まずはイーサリアム系ウォレットを開設する必要があります。
その後、Uniswapへアクセスしご利用のウォレットと連携することで保有資産を反映させる形となります。
まとめ
Uniswapは、口座開設が不要でいつ・どこにいても取引が開始できる利便性と、1,500種類以上という豊富な取扱銘柄が魅力のDEX(分散型取引所)です。また通貨の取引だけでなく、流動性マイニングを利用すれば暗号資産を稼ぐことも可能です。
一方で、投資家保護の仕組みがないことや、上場のための審査がないので詐欺コインが流通しやすいなどのデメリットもあるため、利用する際には十分な注意が必要です。
Uniswapを利用するには、事前に国内の暗号資産取引所でイーサリアム(ETH)などの暗号資産を購入し、ウォレットに送金しておく必要があります。