暗号資産(仮想通貨)とは?初心者にもわかりやすく解説します!

暗号資産(仮想通貨)とは?初心者にもわかりやすく解説します!

最近よく耳にする「暗号資産」ですが、「暗号資産で儲かった」「こんな暗号資産を持っている」などと聞いたことはあるでしょうか?

どんなものか分からないけど、「危険」「怪しい」「怖い」といったイメージが浮かんでくるの人もいるのではないでしょうか?

日本での暗号資産認知度80%を超えていて、実際に所持しているのは11%です。

現在、日本でもそして世界でも広がりを見せている暗号資産。

大手銀行世界的企業は着々と暗号資産業界への参入を進めています。

そもそも暗号資産とは何でしょうか?

暗号資産とは何か?簡単に分かりやすく紹介していきます

暗号資産って何?

暗号資産は、インターネット上に存在するデジタル通貨のことです。

日本では正式には「暗号資産」と呼ばれていますが、「仮想通貨」や「暗号通貨」とも呼ばれていたりします。

暗号資産 = 仮想通貨 = 暗号通貨

英語圏では「CryptoCurrency(クリプトカレンシー)」と呼ばれています。

本当のお金と「暗号資産」の違いは、いちばんわかりやすい言い方をすれば、「実体」があるかないかです。

例えば、日本円ならお札や小銭がありますが、暗号資産には色も形などの「実体」がありません。

「実体」がないため、銀行を通して両替することもなく、海外など遠くに離れた人にも手数料が安く、すばやく、簡単に送ることができます。

それ以外は基本的に本当のお金と同じです。

暗号資産が使えるお店では支払いに使ったり、現金と同じように貸し借りもできます。

暗号資産の代表ビットコイン

暗号資産といえば?と尋ると、おそらく大半の方がビットコインと回答するでしょう。

現に、暗号資産の種類は世界で15000種類以上存在していますが、ビットコイン以外のイーサリアムやリップル、EOSなどの通貨をまとめてアルトコインと呼び、ビットコインと区別されています。

ビットコインは暗号資産のなかで王様のような存在なのです。

「電子マネー」とは、何が違う?

電子マネーは『企業が提供する支払い手段』、暗号資産は『本当のお金と同じように使える通貨』とイメージするとよいですね。

たとえば、JR東日本はお客さんが便利に支払いできる手段として『Suica』を提供しています。

切符を買ったり、コンビニでの買い物に使えたりしますが、本当のお金のように他人同士で送金することはできませんよね。

発行元はそれぞれが運営している会社であって、nanacoならセブンイレブン、WAWONならイオンの中でしか基本的に使えません。

一方、日本円やアメリカドルなどの本当のお金は、支払いに使うだけでなく、銀行振込などで個人間のお金のやりとりができますね。

同じように使えるのが暗号資産です。

法定通貨と暗号資産と電子マネーのちがい

法定通貨(日本円)

法定通貨とは、普段私たちが使用しているお金「円」のことです。硬貨や紙幣といった実体があります。

お金の発行や管理は国がしており、金融政策によって発行枚数が調整されます。

暗号資産(ビットコイン)

ビットコインは、一言でいうとインターネット上のお金です。硬貨や紙幣といった実体はありません。

ゲームをされる方はイメージし易いかと思いますが、ゲーム内で使える通貨のようなものです。違うのは、ビットコインは現実の世界でも使えるという点です。

単位はBTCで、価格の変動があります。

そしていちばん大きな違いは、通貨を発行・管理する特定の管理者がいないことです。

ビットコインは、プログラムによって自動発行されています。

電子マネー

電子マネーの代表としてイメージし易いのは、Suicaなどの交通系ICカードでしょうか。

現金をチャージすることで使用することができます。現金がICカードに変身したイメージです。

通貨の単位はどこまでいっても「円」であり、金額が変動することはありません。

カードの発行・管理をする特定の組織が存在します。

まとめるとこのような感じです。

特定の管理者がいないとは?実体がない暗号資産がなぜ通貨として信頼される?

普段私たちが使っているお金・・・例えば、1万円札を想像してみてください。

そのモノだけ見ると「福沢諭吉が印刷された紙」です。

しかし、ご存知の通り「1万円」という価値が付いています。

それは何故でしょうか?

それは、皆がそれを「1万円の価値がある紙」だと認めているためです。

円は国が発行しています。

その発行元である国への信頼が、その通貨を信頼する担保になっています。

暗号資産は何を担保にして信頼することができるのか?

それでは、暗号資産はどうでしょうか?

先ほども述べたように、暗号資産には通貨を管理・発行する特定の組織が存在しません。

なぜ、そのようなことが可能なのでしょうか?

暗号資産は、いつ・どこから・どのくらいの通貨が送受信(取引)が行われたかなどの情報を、全て暗号資産自身が記録しています。

さらに、この記録はインターネット上に公開されており、世界中の誰でも見ることができます。(名前などの個人情報が公開されることはありません)

つまり、国や企業といった特定の誰かではなく、世界中の皆で管理していることになります。

また、ブロックチェーン技術は不正や改ざんができないという絶対的な特徴を持っています

暗号資産はこのブロックチェーン技術によって支えられており、私たちは暗号資産を通貨として信頼することができているのです。

ブロックチェーンの仕組みについて説明すると長くなりますので、まずは、暗号資産はブロックチェーンというすごい技術によって支えられているんだ!ということだけ覚えおけば大丈夫です。

その秘密は、インターネット以来の革命と言われるブロックチェーンという技術にあります。一言で言うと不正や改ざんができない最強の記録媒体です。

暗号資産でできること

暗号資産は何に使えるの?持っている人の目的は?

実際、私たちが暗号資産を使ってできることは何でしょうか?

・決済
・送金
・投資

決済

ビックカメラで既にビットコイン決済が可能となっているように、暗号資産を使って買い物をすることができます。

このようなキャッシュレス化(現金を使わない決済)は世界中で進んでおり、国は、大阪・関西万博を迎える2025年までに日本のキャッシュレス決済比率を今の29.7%から40%まで上げる予定としていて、将来的に80%を目指しています。

世界のキャッシュレス比率(2018年)
・韓国・・・・・94.7%
・中国・・・・・77.3%
・アメリカ・・・47%
・日本・・・・・29.7%

諸国と比べる日本のキャッシュレス比率はまだ低く、現金決済が主流だということが分かりますね。

送金

暗号資産は、銀行などの第三者を通さず個人間同士で送受信することができるため、以下のような問題を解決します。

・振込や引き出しでATMを探し回らなくていい
・営業時間を気にしなくていい(24時間365日どこからでもOK)
・銀行に手数料を払う必要がない

海外送金においても同じで、例えば出稼ぎで稼いだものを直接故郷の親へ送ることができます。

身近にたくさんあるATMの維持費がどのくらいか知っているでしょうか?

実は、日本だけでも年間2兆円と言われています。キャッシュレス化が進めば、このコストも削減することができますね。

大手銀行が独自の暗号資産を発行するのも、こうしたコスト削減がひとつの理由となっています。

投資

暗号資産には株式やFXと同じように相場があり、価値が上がったりトレードなどに参加することで利益を得ます。

今のところ、投資による利益を目的に暗号資産を所持している人が多いでしょう。

しかし、暗号資産の相場は価格変動が大きく、1日に数%の上げ下げが起きることはよくあります。

また、株のようにストップ高・安もないため、投機的な面が強いことを頭に置いておいてください。

ビットコインの価格

これまで幾度もビックウェーブを起こしてきたビットコインですが、いちばんの盛り上がりを見せたのは2017年でした。

この年は暗号資産元年と呼ばれています。

というのも、同年1月に1BTC=10万円前後だったビットコインが、12月には1BTC=220万円以上を記録したのです。(BTCはビットコインの単位)

つまり、もし2017年1月に100万円の投資をして10BTCを購入していたとしたら、年末には2200万円になっていたことになります。

たった1年でなんと約22倍!!これは当然、話題になりますよね。

暗号資産で億単位の利益を出した人のことを指す、「億り人」なんていう言葉も出てきました。

さて、このように話題となっている暗号資産ですが、その歴史はまだ浅く、初めてビットコインと法定通貨のレートが出されたのは2009年10月のことです。

そのときの価格は1BTC=0.07円でした。

それからまだ10年しか経っていないというスピード感も、暗号資産の魅力のひとつとなっています。

暗号資産の課題点

さて、ここまで暗号資産のあれこれをお伝えしてきましたが、抱えている課題もあります。

例えば

・取引所や個人ウォレットへのハッキングリスクがある
・マネーロンダリングに使用される可能性がある
・法律の整備が整っていない

取引所や個人ウォレットへのハッキングリスクがある

もしかしたらあなたは「暗号資産がハッキングされて資産がなくなった」という類のニュースを聞いて心配になっているかもしれません。

暗号資産に価値があるという証明になりますが、ユーザーにとっては迷惑な話です。

ここで勘違いしてほしくないのは、この場合、暗号資産自体が悪いというよりも、暗号資産の管理体制(セキュリティ不足など)に問題があることの方が多いということです。

そう簡単に盗まれることはありませんが、インターネットに接続されている以上、ハッキングにより資産が盗まれるリスクがあることは覚えておいてください。

マネーロンダリングに使用される可能性がある

マネーロンダリング・・・不正に得たお金を分散させ、出処を分からなくする行為。

銀行口座開設やクレジットカードを発行するには、名前や住所などの個人情報や本人確認が必要となりますが、暗号資産取引において多くの場合それは必須ではありません。

よって匿名性が高くなります。

全ての取引履歴を追うことは可能ですが、本人の特定が難しくなる場合があります。

法律の整備が整っていない

暗号資産は誕生してまだ間もなく、法律の整備はまだ完璧とは言えない状態です。

故に詐欺まがいの事態が発生し、暗号資産に対して悪いイメージを持っている人もいます。

また、盗難被害に対しての保証(補償)も未確定であり(盗難後補償された事例はあります)、今後私たちが安心安全に暗号資産を扱えるようになるためには、法律の整備が整う必要があります。

まとめ

暗号資産とはどういうものなのか初心者の方にもわかりやすく解説しました♪

インターネット上で使用できるデジタル通貨です。

世界共通の価値であるため公平で、さまざまな地域で支払いに使えます。

そして、暗号資産のいちばんの特徴は通貨を管理・発行する特定の組織が存在しないことです。

これを機に、世界中で話題になっている暗号資産について学ぶことをおすすめします!

 

暗号資産の取引はすべて自己責任です。事前に起こりうるリスクをしっかりと理解・確認しましょう。