ニュースの裏側を読める投資家になろう|税金・タバコ・民営化から學ぶお金の流れ

金融ラボ

~はじめに~

投資家にとって最も大切な力のひとつ──
それは、「ニュースを鵜呑みにしない力」です。

テレビ、新聞、ネットニュース、SNS、CM……
どんな情報も“発信者の意図”があります。

たとえば、

  • 誰が得をするニュースなのか?
  • 誰に向けて流しているのか?
  • その裏でどんなお金の流れが起きているのか?

こうした“裏側を読み解く目”を持てるかどうかで、
あなたの金融リテラシー(お金を見抜く力)は大きく変わります

ニュースの裏側を読む練習

たとえば、こちらのニュース👇

一見すると、
日本政府が食料確保のために米国産大豆を輸入
というポジティブな話に見えますよね。

でも実際の本文を読み込むと──

中国が米国産大豆の購入を停止しており、
米国の農家に打撃が出ている。
それを補う形で、日本が買い取る形に。

つまり、日本が“貿易戦争の穴埋め役”を担っている構図です。
アメリカ→日本→国内需要という“お金の流れ”ができているんですね。

実際に、SJKメンバーの方がこのニュースを見て以下のようなアウトプットをしてくれました👇

何氣なくニュースを見ていて、この大豆はどこに流れていくのだろう?と思い調べてみました‼ 日本が結局買い取るんですね…學び続けないと、いいカモにされてしまうと感じました‼
これから健康関連のテレビで“大豆”が今以上に推されていくんですね😂
きっとこの流れを知らないと、私も“健康のために大豆を摂ってる”と思い込んでいたと思いました😂

めちゃくちゃ良い氣づきです👏✨
ニュースをそのまま受け取るのではなく、
「この裏で誰が得するのか?」まで考えられているのが本当に素晴らしい👍
「學び続けないとカモにされる」は、まさにその通り💡
これに氣づけた時点で、もう“カモにされる側”から“選べる側”になれています!
そして「大豆推しが増える」という視点も鋭い🤔
国の動きとメディアの流れはいつもセット。こういう“裏の構図”を読み取れるようになるのが、まさに成長です🔥

この氣づき、まさに“裏側を読む力”そのもの
一見「健康によさそう」と見える情報も、
「経済の流れ」や「政治の都合」で動いている可能性があります。

こうした視点を持てるようになることが、
投資家として“勝てる目線”を養う練習なんです。

ここで例に出すのが「税金」

ニュースの裏側を読むうえで欠かせないのが、
お金はどこから来て、どこへ流れているのか?」という視点。

その代表例が税金です。

日本には50種類以上の税金があり、稼いでも・使っても・受け取っても課税される。
そしてそのお金が、国・地方・企業を経由して循環しています。

🚬 タバコと税金の関係

「税金って高い」「タバコの値上げばかり」「民営化って誰のため?」──
ニュースやSNSでよく耳にする言葉ですが、
その本当の意味や仕組みを、深く理解している人は意外と少ないかもしれません。

でも、金融リテラシーを高める第一歩は“知ること”

税金が良い・悪いではなく、
タバコが健康に良い・悪いでもなく、
国営が正しい・民営化が間違いでもありません。

大切なのは、

どんな仕組みでお金が動き、誰にとって利益があるのか?

その構造をフラットな目線で理解することです。

日本の税金のリアル

日本には現在50種類以上の税金があります。
代表的なものだけでも👇

  • 所得税・住民税
  • 消費税
  • 相続税・贈与税
  • 固定資産税
  • 自動車税・ガソリン税
  • 酒税・たばこ税
  • 関税・印紙税 など

働いても、使っても、もらっても課税される──
それが日本の「国民負担大国」と言われる所以です。

サラリーマンの実態

たとえば、給与明細を見ると「社会保険料」や「所得税」が引かれていますよね。
これに加えて、買い物をすれば消費税、ガソリンを入れればガソリン税。

実際には、年収の約半分近くを国や自治体に納めています

年収所得税住民税実質負担率年間の税額目安
300万円約10%約10%約20%約60万円
700万円約20%約10%約30%約210万円
1500万円約33%約10%約43%約645万円
4000万円以上約45%約10%約55%約2200万円以上

タバコ税の仕組みを見てみよう

タバコの値段の半分以上は税金」──
これ、聞いたことある人も多いのでは?

え!?半分以上が税金なの!?

実際に、1箱600円のうち約360円が税金です。

区分内容金額目安行き先
国たばこ税+特別税国の収入約150円
地方たばこ税購入した都道府県・市町村約160円地方自治体
消費税国+地方約50円国・地方
合計約360円(=約60%)

つまり、タバコを吸うたびに「自主的に税金を納めている」ようなもの。

JT(日本たばこ産業)という存在

JTは「民間企業」と思われがちですが、
実は国が約33%の株を保有している“半国営企業”です。

もともとは「日本専売公社(国営)」として国が運営していましたが、
1985年に“民営化”
表向きは企業ですが、実質は国の収入源の一部になっています。

つまり──

JTが儲かる=国にお金が入る。

だから日本では、タバコを完全に禁止することができません
健康よりも税収を優先せざるを得ない構造」が存在しているのです。

国営と民営化の違い

比較項目国営民営化
運営国(政府)民間企業
目的国民の利益会社の利益
利益の行き先国の財源(税金)株主・経営者
競争なし(独占)あり(市場原理)
昔の郵便局、国鉄、専売公社現在の日本郵政、JR、JT

民営化のメリット

  • サービスの効率化(スピードアップ・コスト削減)
  • 競争による質の向上
  • 経営の自由度UP

民営化のデメリット

  • 公共性が失われる(地方切り捨て)
  • 利益優先になり、国民サービスが低下
  • 問題が起きても「国の責任」が曖昧になる

国営は“みんなのため民営は“儲けるため
でもJTのように“国が株主の民営企業”は、“国が儲けるための仕組み”になっているってことだね!

🌍 世界のタバコ規制との比較(2025年時点)

国名警告画像の特徴実施年 or 状況
タイ肺がん・喉頭がん・黒い肺・腐った歯などの写真をパッケージの85%面積に印刷。世界で最も厳しい部類。2014年から実施
シンガポール肺・歯・胎児・喉頭がんなどのカラー写真をパッケージの75%に表示。販売棚も「見えない位置」に。2020年以降強化
オーストラリア世界初の「プレーン・パッケージ法」導入国。全パッケージを同じ色(暗いオリーブ色)+グロ画像+文字警告。2012年施行
カナダ2023年から1本1本のタバコ本体にも警告文を印字(例:「タバコは死を招く」)。パッケージには画像警告。2001年以降強化中
フランスオーストラリアに続いてプレーンパッケージ導入。黒と灰色ベースにグロ画像+警告文。2016年から
イギリスたばこの箱の上半分を健康被害の写真で覆う義務。全ブランド同色パッケージ。2017年以降
インドネシア喉頭がん患者や肺の写真などを50%以上の面積で表示。2014年から
マレーシアタイ同様、喉・肺・胎児などの実写写真を使った警告画像を義務化。2009年から
ブラジル世界で最もショッキングな画像群(死体・病変など)で知られる。2001年から
ウルグアイ南米初のグロ画像義務化国。警告面積80%。2009年から
日本文字警告「喫煙はあなたの健康を損なうおそれがあります」のみ。
画像の表示義務は一切なし
まだ未実施

世界保健機関(WHO)の「タバコ規制枠組条約(FCTC)」では、「パッケージの30%以上にグラフィック警告を」と勧告しているのに、日本はまだ未実施

日本は“優しく見えて、最も抜け道が多い国”。
健康よりも、税収を守ることが優先されている現実がある。

最後に:表だけでなく「裏側」を見よう

税金、タバコ、民営化──
どれもニュースで聞けば“表向きの説明”があります。

でもその裏では、

  • 誰が得をしているのか?
  • どんなお金の流れがあるのか?
  • どんなメッセージを国民に刷り込もうとしているのか?

そうした“裏の構造”を見抜く癖をつけることが、
金融リテラシーを高める一番の近道です。

投資で勝てる人は、ニュースの裏側を読める人
表の情報だけを信じる人は、いつまでも“操られる側”。
これからは、知る・氣づく・考える
それが、真の投資家の第一歩です✨