いま、世界が注目する“安定する暗号資産”
暗号資産と聞くと、
「値動きが激しくて怖い…」
「投資の上級者がやるもの」というイメージ、ありませんか?
でも実は、暗号資産の世界にも“安定して動かないお金”があるんです。
それが―― ステーブルコイン(Stablecoin)。
このステーブルコインは、
まるで“デジタルのドル”や“ブロックチェーン上の円”のような存在で、
トレード、送金、決済、そしてDeFi(分散型金融)の世界を支える土台通貨になっています。
「暗号資産って難しそう…」と思っていた人でも、
ステーブルコインを知ると、
“お金の新しい使い方”がぐっと身近に感じられるはずです。
ステーブルコインは、“値段がほぼ変わらない暗号資産のお金”。
トレード・送金・決済・DeFiの土台になる、みんなの“共通通貨”だよ。
ステーブルコインを一言でいうと?

「1コイン ≒ 1ドル(または1円)」になるように設計された暗号資産。
イメージは“交通系ICカードのチャージ残高”。残高が安定しているから、
- ほかのコインを買うときの中継ぎ
- だれかに送るデジタル現金
- お店で払うキャッシュ
として、とっても使いやすい。
なぜステーブルコインが必要?
ボラがある世界の“安定役”
暗号資産の世界は値動き(ボラティリティ)が大きい。
そんな中で、ステーブルコインは“休む椅子”みたいな存在。
- 利確したお金を一時避難 → 値下がりをやわらげる
- 買い場まで待機 → チャンスの瞬間にすぐ買える
- 国や銀行の壁に左右されにくい送金 → はやい・やすい・24時間
いま世界でどのくらい使われているの?(市場規模)
暗号資産の中で、実は一番“動いている”のがこのステーブルコイン!
| 指標 | 数値(2025年10月時点) | ポイント |
|---|---|---|
| 発行総額 | 約3,000億ドル(約45兆円) | 暗号資産全体の約10%を占める規模 |
| 年間取引総額 | 約48兆ドル | 世界のクレジットカード決済額を上回る水準 |
| 取引件数 | 約20億件/年 | 日常レベルの小口決済も増加中 |
| 主な通貨シェア | USDT:約59%/USDC:約22%/その他:約19% | 実際はこの2つで8割を占める |
どんな種類がある?(3タイプのざっくり理解)
細かい仕組みは後回しでOK!まずは違いの雰囲氣を掴もう👍
1) 法定通貨担保型(初心者はまずココ)
- 例:USDT / USDC / PYUSD(米ドル)、JPYC(日本円)
- 発行体が現金や国債などを裏で保有して安定化
- 安定性◎/決済に最適

2) 暗号資産担保型(DeFi中級者向け)
- 例:USDe(Ethena)、sUSD(Synthetix)など
- 暗号資産を担保にして発行されるタイプ。
たとえば、ETHやBTCなどを一定量ロックしてUSDeやsUSDを発行。
担保の価値が下がってもコインが安定するように、「過剰担保(Overcollateralized)」設計になっている。 - 分散型◎/透明性◎/清算リスク△/資金効率△

💡イメージ:
法定通貨を使わずに、ブロックチェーンの中だけで安定通貨をつくる仕組み。
その分、プログラム(スマートコントラクト)の安全性と担保の管理が超重要。
3) アルゴリズム型(上級者・実験的)
法定通貨や暗号資産の担保を持たず、
プログラム(アルゴリズム)で供給量を自動調整して
「1コイン=1ドル」を維持しようとするタイプ。
📈 価格が上がる → コインを増やす(供給)
📉 価格が下がる → コインを減らす(バーン)
例として有名なのが TerraUSD(UST)。
USTはドルと連動を目指したけど、2022年にペッグが崩壊して大暴落。
担保がない分、市場の信頼が揺らぐと崩れやすいのが特徴。

「AIが通貨を調整する未来型のお金」
ロマンはあるけど、今は実験段階のハイリスク領域。
初心者はまずUSDTやUSDCなどの担保型から學ぼう。
どんな使い道がある?
- トレードの“基軸通貨”
取引所でアルトを買う時の“中継ぎ”。USDT/USDCがあればすぐ動ける。 - 国境をまたぐ送金
銀行より速い・安い。24時間365日で数分〜十数分。 - 両替と待機資金
いったんステーブルにして機会待ち。暴落時の買い増し弾にも。 - DeFiの担保・レンディング
利回り運用のベース資産。※清算/スマコン/利回り変動のリスク理解は必須。 - 決済・支払い
個人間の割り勘から、EC・サブスクまで。チャージバックなしで事業と相性◎。 - 会計・給与・国際商取引(実務)
円ペッグ(例:JPYC)なら円建てで即時送金という新しい選択肢に。
チェーンと手数料のかんたん相性表
| チェーン | 特徴 | おすすめ用途 |
|---|---|---|
| Tron(TRC20) | 手数料が格安(数円) | 少額送金・日常使いに◎ |
| Arbitrum / Base | 高速・安価なL2チェーン | DeFi活用・ブリッジ練習に◎ |
| Ethereum(ERC20) | 安定だが手数料高め | 大口送金・DeFi本番環境 |
| Polygon(MATIC) | NFT・ゲームと相性◎ | 決済や体験用ウォレットに◎ |
まとめ:ステーブルコインの理解が「暗号資産の第一歩」

- ステーブルコインは、暗号資産の世界での「安定軸」。
- USDT / USDCは世界共通で最も使われている基本通貨。
- JPYCなど円ペッグの登場で、日本でも“デジタル円”時代が始まりつつある。
- 法定通貨担保型 → 暗号資産担保型 → アルゴリズム型 の順に理解すればOK。
- 初心者はまず、「USDT/USDCを安全に送れるようになる」ことが第一歩。
ステーブルコインを知ることは、
「値動きで稼ぐ」よりも前に、“お金の自由度を手に入れる”學びです。
送金、両替、DeFiの世界へ――最初の一歩はここから!



