【 FXの基礎知識 】リスクリワード比率とは?利益を出す重要なポイント!

【 FXの基礎知識 】リスクリワード比率とは?利益を出す重要なポイント!

FXは、プロのトレーダーでも予想を外します。

FXにおいて、100%取引が成功する取引手法や分析方法などはありません。

しかし、プロのトレーダーは損失が発生することを許容しているため、リスクをコントロールすることに重点を置きトレードをしています。

この記事では、FXで利益を上げるために、リスクリワード比率がなぜ重要なのか?わかりやすく解説していきます。

リスクリワード比率とは

FXのリスクリワード比率とは、1回の取引における利益と損失の比率のことをいいます。

1回の取引でとるリスク(損失1)に対して、どのくらいの利益を上げているかを数値化したものです。

リスクリワード比率は、「リスクリワードレシオ(Risk Reward Ratio)」、略して「RRR」とも呼ばれます。

Risk=危険(損失)・Reward=報酬(利益)・Ratio=比率であり、日本語に訳すと「損益比率」となります。

リスクリワード比率は、エントリーポイントから利確ラインまでと、エントリーポイントから損切りラインまでの、pips数金額によって算出します。

資金管理の1つとして、プロトレーダーも実践しているテクニックで、このリスクリワード比率を意識するとトレード成績が大きく変わってきます。

リスクリワード比率の計算方法

リスクリワード比率を算出するときは、「勝ちトレードの平均利益」と「負けトレードの平均損失」をもとに計算します。

リスクリワード比率の計算方法
リスクリワード比率 = 「勝ちトレードの平均利益」÷「負けトレードの平均損失」

例えば、トレードを10回して利益になった回数が5回、損失になった回数も5回とします。

利益・損失ともに100pipsだった場合、平均利益・平均損失ともに20pipsとなります。

例)トレード10回で勝率50%の場合
利確幅20pips × 勝ちトレード5回 = 100pips利確 → 平均利益20pips
損切幅20pips × 負けトレード5回 = 100pips損切 → 平均損失20pips

平均利益と平均損失が同じ場合は「リスクリワード比率1」となります。

平均利益が平均損失を上回るほど1より大きく、平均利益が平均損失を下回るほど1より小さくなります。

「リスクリワード比率」と「勝率」の関係

「リスクリワード比率」と「勝率」
「リスクリワード比率」 =  取引の利益と損失の比率
「勝率」 =  トレードごとの勝ち負けの比率

リスクリワード比率と勝率は、重要な関係があります。

例えば、トレードの結果で勝率50%を上回り・リスクリワード比率1を上回っていれば、間違いなく利益が出ます。

勝率が80%近くあっても、リスクリワード比率が0.3未満であれば、トータルで損失になっている可能性があります。

逆に、勝率が40%でもリスクリワード比率が1.5を上回っていれば、利益になることもあります。

重要なのは「利益率」

利益を上げるためには、勝率とリスクリワード比率によって算出される「利益率」が重要です。

利益率とは「元手に対して、どの程度の割合の利益になったのか」を意味します。
例えば、10万円の元手で運用し、2万円の利益を得たときの利益率は20%となります。

利益率は、リスクリワード比率と勝率の関係によって算出します。

下記は、リスクリワード比率と勝率の関係から、利益率を出した一覧表です。

例えば、勝率33%のとき、リスクリワード比率が0.3と小さいときには、利益率が-57%となり、損失を出してしまいます。

利益率が0%というのは、損失も利益も発生していない状況で「ブレイクイーブンポイント」と呼ばれてます。

リスクリワード比率が3の場合、勝率50%を達成できれば利益率は100%と大きな利益を得られるということになります。

リスクリワード比率の理想

一般的に、「リスクリワード比率は3が理想」といわれています。

リスクリワード比率3というのは、損切りポイントが-10pipsなら、利確ポイントが30pipsの状態です。

例えば、リスクリワード比率3で勝率50%の場合
●利益3万円 × 10回 = 30万円(総利益額)
●損失1万円 × 10回 = 10万円(総損失額)
合計損益 +20万円

このように、勝率50%でリスクリワード比率3なら20万円の利益になります。

リスクリワード比率3は、20回中5回勝てば合計損益は±0となり、20回中6回以上勝てば利益になる計算となります。

リスクリワード比率に正解はない

リスクリワード比率の設定に正解はありません。

それは、トレーダーのトレード手法や特性、そして相場環境によって変わるからです。

例えば、スキャルピングが得意なトレーダーのように、エントリーポイントを見つけるのが得意なトレーダーは、リスクリワード比率が1程度でも、高い勝率を実現できれば、利益を積み重ねることができます。

初心者の多くは、勝率を気にして「損大利小」になりがちですので、リスクリワード比率を意識して「損小利大」を目指しましょう。